奇跡のバラ

2017年11月25 日に教室の生徒さん方に頂いたミニバラ。 ちょっと不思議なバラでした。

26,Nov.2017


ミニバラって可愛いけれども弱くて、花瓶に活けてもすぐに下を向いてしまい、あっという間にダメになってしまう記憶しかありませんでした。

でもこのバラたちは元気元気!ミニではない通常サイズのバラの様に大きく美しく立派に咲き、しかも日ごと、お花の中から花びらがどんどん出てくるのでした。

3,Dec.2017

4,Dec.2017



その中でもひときわ沢山の花びらをつけたお花があるの、わかりますか?ちょっと他と違いますよね。右の方です。

これが最後まで咲き続けた奇跡の一輪です。

12,Dec.2017

12,Dec.2017


3週間を過ぎたころ、少しずつ花びらが丸まって、その色も瑞々しいピンクから、落ち着いて赤紫がかった感じに変わり始めるのですが、例の一輪だけはいまだ元気に咲き続けています。

19,Dec.2017

そして年末、大晦日。

バラたちはその間、ついに1枚の花びらも落とすことなく美しいまま、ただ潤いだけを失った状態で、お水の中でひとりでに、ドライフラワーに姿を変えました。完全な、美しいままの姿で。 その変容も奇跡なのですが、みて下さい、そんな中であの一輪だけ、まだ瑞々しいまま咲き続けてくれてます! 

31,Dec.2017

31,Dec.2017


年越しは留守にして、1月2日の日に帰宅、変わらぬピンク色で咲き続けるバラ一輪を見たときいよいよ、この花は永遠に咲くのかもしれないと本気で思うようになりました。 うれしさと驚き・・・、何が何だかわからないのだけれど、このころはもう、毎日帰宅しては元気で咲いているこの花を見るのがうれしく、とても幸せで、大きな楽しみになっていきました。

 

2,Jan.2018


実に46日目、1月9日の朝、出かける前にバラがこちらを向いていて、挨拶をしてくれて、だからなんとなく今日が最後なのかなって思い、私も「ありがとう」ってお礼を言いました。

でも私が夜帰宅するまではまだ待っていてくれました。

夜9時過ぎになって、ついにバラがお空へ行ってしまうことがわかりました。

お花との別れがあんなにさびしくて涙が出たのは初めてです。

私も最後のあがきで、もう一度水切りして水を取り替えてみたのですが、もう往くって決めてるようで、どうしてもお水のグラスから飛び出してしまうのでした。

 

それから1時間かけてゆっくり少しずつ花びらが変化し、ドライフラワーに姿を変えてゆきました。

1枚の花びらも茶色く枯れたり落ちたりしないまま、フリルたっぷりできれいなまま!

これが私が最後に録った奇跡のバラの姿。

9,Jan.2017

 

 

 

この、特別だったバラを、自分の大切な作品の中に収めたいと思い、CD「Aurore」の中面に写真を入れました。